PSEはどのような影響を与える |
過去に生産された物も新たに中古で販売する時には必要になるとの事なので、特に音楽市場では大きな影響があると思う。
ギターとかはOKらしいが、マイク?やアンプやキーボード、エフェクター?類のいわゆるヴィンテージものが市場に出回りにくくなる。もし出回ったとしても費用がかさむため、現状よりも値段が上がっていくのは間違いない。それは、失われていく楽器や機材が増えてくることに繋がる。
聞く側にとって見ても、オーディオ類の選択枠が狭まってくるので、同様であろう。
例えばカメラとかもそうだろうが、古い“いいもの”が使えなくなるというのは、決してノスタルジーな懐古趣味的な問題だけではなく、よりクオリティなどにおいても大きな損失ではないだろうか、演奏する側の音のクオリティが下がり(新開発の機材により上がる事もあるが)、さらに聞く側の音のクオリティも下がる。
例えばキーボードのムーグ。
ムーグは「ムーグだろ」と一発で分かるような音がする、逆にいえば器用ではないので、ムーグではムーグ以外の音は出ないが、ムーグの音を他の楽器で再現しようとしても今のコンピューターでは絶対再現出来ない。同じ電気製品でも全く別物である、「このシミ汚れはこの洗濯機でしか落ちない」「このエアコンでないと暖まらない」なんて誰が言うだろうか?
楽器の観点で言っても、「ストラディヴァリウス」がもし電気楽器だったらPSEマーク付けさせたのだろうか?
まーもし昨今のPCミュージックで十分って言う人がいるなら、将来「ゴッホが描いたゴッホの絵」じゃなくて「ロボットが描いた一切違いの無いゴッホの絵」で十分って言ってみたり、ムンクの「叫び」が失われたなら「ロボットに描かせちゃえばいいじゃん」と言っているようなものではないのかな?
それじゃないと絶対出ない「味」はある。